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葛飾北斎も描いた富士の雪形

5月から6月にかけて富士山の雪は五月雨式に融けて鹿の子まだらになる。残雪の白と地肌の黒が色々な模様を見せてくれる。最も顕著で有名なのが農鳥(のうどり)だろう。富士吉田市から見上げると7合目から8合目のあたりに鳥の姿が浮かび上がる。地元では田植えの季節に重なることから農業の鳥、略して「農鳥」と呼ばれている。
このような残雪が形作る姿は現在雪形(ゆきがた)と呼ばれ全国の山に存在する。富士山でも周辺の各地に色々な雪形が知られている。賞味期限は短く、その場所でしか見ることができない。今年は、あなたの街から富士山の雪形を見つけて見ませんか。写真付メールいただければ紹介させていただきます。写真データー、撮影日時、場所、雪形の名前(俗称)、撮影者の公表して良い名前(ペンネーム)をお知らせ下さい。(編集の都合で全部紹介できない場合もあります。)  「火の玉小僧」も出現する富士北麓の雪形も見てね

富士は上の動画のように四季変化しています。単なる三角の山と、白い雪の単純な構成なのに、人を飽きさせない魅力は日本最高峰だからでしょうか。
きっと色々な要素が絡み合って神秘なまでに魅力的な山となっていることでしょう。
その魅力を形作る一つに雪形も存在するのでしょう。
今月は、その雪形に焦点を当ててみました。

左上の写真は「農鳥」の写真で、富士吉田市にある富士北麓公園から撮影したものです。上から二つ目の写真は鳳凰の雪形です。ほぼ同じ位置ですが、鳳凰のように見えるときはまだ雪が多く残っていて、西風で飛ばされた雪の下の岩肌が露出して雪形を作っています。
上から3枚目は浮世絵です。葛飾北斎が「富嶽百景」に「甲斐の不二 濃男」と題して雪形を描いています。場所は「甲斐」なので山梨県だと思いますが、麓の三角の網がなんなのか、また、農夫でしょうか稲の束を洗っているような様子が描かれていますが良く分かりませんので、現在のどこかを特定できません。しかし、江戸時代から富士の雪形は知られていたことが分かります。
現在「農男」は静岡県側に見られるようです。
富士山検定公式テキストによると、この外に山梨県側の「豆まき小僧」静岡県側の「お犬雪」「かぐや姫」などがあるそうです。

あなたの街からしか見ることができない富士の雪形、しかも、ごく限られた期間ですので、もし、見つけたら一人静かに楽しむのも良いでしょう。また、友人たちとわいわいがやがや雪形談義も楽しいかもしれません。
この6月、季節を知らせる雪形を楽しんでみてはいかがでしょうか。
富士の農鳥 
2007年6月撮影
(富士北麓公園)
富士の鳳凰
2004年2月撮影
(富士吉田市)
葛飾北斎の「甲斐の不二 濃男」
富嶽百景三編(瑞穂通信蔵)より
富士の雪形を楽しもう1富士の雪形を楽しもう2恐竜発見・・・雪形ですけどね「火の玉小僧」「農爺」富士北麓の雪形
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