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富士北麓に春つげる花 

ダンコウバイ

ダンコウバイとアブラチャン比較一口知識:花は枝から直接咲く。雄花と雌花がある。アブラチャンは枝から柄が伸びて花が咲く。ダンコウバイの葉は先が3つに分かれる。アブラチャンはやや細身の玉子型で、先端が尖(とん)がる。
2月に入っても北麓の雪は解ける気配を見せない。それ程寒さが身にしみる。しかし、陽だまりの雪は例外だ。陽光をまともに受ける場所では、流れ出した水が夕方になると道路表面に薄氷を張ってスケート場よろしくツルツルにしてしまう。毎年この季節になると待ち望むものがある。水仙や梅、菜の花の次にやってくる花、ダンコウバイだ。水仙は正月に目を楽しませてくれる。梅の花や菜の花も市街のあちこちで春を呼んでくれる。そして、北麓の樹海の中ではダンコウバイが真っ先に春を告げてくれる。アブラチャンも春先に咲くが、私が入る北麓の樹海(吉田胎内周辺)の端では、ダンコウバイが多い。実際に咲くのは、4月上旬頃なので、かなり先走った春待ちの気持ちだ。まだ残雪が足を取る樹海の中で、つぼみがないかとねずみ色の樹海を探し回る。ダンコウバイの葉は特徴的な形をしている。アヒルの足のような形なのだ。先っちょが三つに分かれている。だから、花が咲いていなくても、落ち葉を見るとダンコウバイの木を探すことができる。葉の大きさは幼児の手の大きさだ。木は背丈程度のものが多いが、背丈の倍以上のものもある。花が先に咲き、その後に葉が出てくる。花は黄色で、良い香りがする。花が満開の時は、見事な黄色で木全体が包まれる。このためか、ウコンバナという別名がついている。ダンコウバイが群生している中央に座り、天空を見上げると、青空と松が空に向かって伸び、やや目を下に向けるとダンコウバイの黄色い花が360度咲き誇る。世界で一つの癒しの空間を占有できる。ほのかにリラクゼーションを演出する香りが体を包み、寿命がなんとなく延びるような気がする。

左:枝に咲いたダンコウバイ

右:雄花

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