
前号に引き続き、9月議会で私が行った一般質問の要旨をご紹介します。
7月に「富士山登山鉄道構想検討会」が設置され、第1回理事会が行われました。
今後、現地調査や理事会、総会などを実施し、来年末には基本構想を公表するとしています。
この富士山登山鉄道構想は、いままでも様々な形で提案されてきましたが、実現には至っていません。
その理由は、自然環境や景観保全の問題、防災対策や安全対策の問題、経費の問題など、多岐にわたります。
今回の検討会では、スバルラインを廃止して、その上に鉄道を敷くという案が有力とされているようです。
この場合、自然環境への負荷は少なく、排気ガスを減らす効果もあるようですが、一方で、緊急輸送などに支障が出る可能性もあります。
県知事は、民間主体による事業と強調していますが、誰がどの程度、財政負担するのかも難しい問題です。
観光面では、年間を通した観光客が見込めるなどのメリットが言われますが、その効果がどの程度のものなのか検証は十分されていません。
いずれにしても、地元である富士河口湖町に密着した課題であり、観光業者、町民、専門家、町などが十分に議論して考えていくべきだと思います。
しかし、今回の検討会のメンバーには、町民や地元の観光業者などはほとんど含まれていません。
検討会の資料も十分に公開されていません。
この検討会は県主導の事業ですが、この問題に大きくかかわる地元の町として、検討会の資料の公開、また、町民への説明や意見聴取を求めていくべきではないでしょうか。
5月に「富士山登山鉄道の可能性を探る勉強会」が東京で開催され、山梨県知事のほか、JR東日本、参議院議員など14人の有識者が参加し、実現に前向きな意見が多かったと報道されました。
その後、6月の県議会で、基本構想策定費約4175万円が可決され、質問の「検討会」に移行しました。
富士山登山鉄道構想は、地元にとって大変重要で大いに関心のある問題ですが、現状では、実現にどのような前向きな発言があったか、自然環境や景観への配慮などについてどのような話し合いがもたれたかなど、メディアからの情報以外に知る手段がなく、大変残念です。
富士山が世界文化遺産となったいま、登山鉄道構想についても、町民にわかりやすく、ていねいな説明と資料の公開を県にお願いしていきます。
8月に、富士山で落石により命を失う事故がありました。
登山者の安全確保のためにも、また、富士山噴火が発生した場合の避難誘導のことを考えても、1日あたりの登山者数を減らす検討が必要ですが、登山鉄道の導入で、それが可能なのかは不明です。
また、県知事は「永続的に地元に経済的な潤いをもたらせる方策」と述べていますが、登山鉄道が、富士河口湖町全体の観光業などにもたらす経済効果についても示されていません。
これらの課題の検討に必要な資料提供を県に求めるべきです。
また、登山鉄道ありきでなく、これらの課題解決のために何が必要か、町長としても、地元の関係者や住民に意見を聞き、発信していくことが必要です。
この問題は、県知事の公約の1つです。
残念なのは、地元市町村に話もなく、突然東京で勉強会が開かれました。
この鉄道による経済効果については最大の関心事であり、今後、検討されると思いますので、その動向を見守っていきます。
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