
この予算案には、3月15日に開局したコミュ二ティFM「FMふじやま」運営補助、地域おこし協力隊活動経費、移住促進住宅リフォーム補助金、船津分団消防ポンプ車購入、プレミアム商品券発行に合わせた商工まつり実行委員会補助、傷んだ道路の補修や雨水排水施設整備の予算増、常勤のスクールソーシャルワーカーの配置など、町民の安全向上、くらし支援、地域活性化などの点で、前向きの新規事業があります。
しかし、次の2点の理由により、予算案に反対するものです。
第1は、くらし・営業への支援策が不十分であることです。
厚生労働省が発表している実質賃金指数は、19ヶ月連続で前年比マイナスとなっています。
年金支給額は、物価が2.7%上昇しているにもかかわらず、マクロ経済スライドによる調整などにより、新年度は、わずか0.9%の上昇にとどまります。
つまり、物価の上昇に対して、給料や年金支給額は、実質的には下がっている状況です。
それに加え、昨年4月の消費税増税、昨年11月から実施されている重度心身障害者医療費の窓口無料の廃止、今年4月からの65歳以上の方の介護保険料の引き上げなど、国や県の施策などにより、町民のみなさんの負担は重くなるばかりです。
このような状況のもとで、町民にもっとも身近な行政である町には、国の悪政の「防波堤」となり、町民のくらしや営業への支援を強化することがつよく求められています。
ところが、この予算案は、その点で不十分だと思います。
たとえば、予算特別委員会で質問した住宅リフォーム補助制度。補助対象が30万円以上の工事であるなど、利用がしづらい内容になっています。
小規模業者の仕事を増やすことにつながるこの制度の目的が十分に発揮される内容になっていません。
放課後児童クラブの充実は、待ったなしです。利用児童の事故が発生している話も聞きます。
これでは、保護者のみなさんは安心して働くことができません。
予算特別委員会で質問しましたが、少なくとも、昨年9月議会に可決した条例で定められた「1つのクラブの児童数はおおむね40人程度。1つのクラブに職員を2人以上配置」などの最低基準を早急に満たしていくよう求めます。
国保税や介護保険料の町民負担は、限界に来ています。
ところが、町として独自に、これらの町民負担を軽減する措置はとられていません。
一般会計からの繰り出しを増やし、減額措置をとるとともに、国や県に対し、財政支援をつよめるよう、さらなる要請を行っていくことを求めます。
町の財政は決して余裕があるわけではありません。
しかし、予算案によれば、合併算定替措置の終了に伴い地方交付税が1億5000万円減額されるものの、支所経費などの上乗せ、交付税の算定方法の見直しなどにより、地方交付税額が1億6400万円増加する見込みとなっています。
町民のくらしや営業を支援する施策には、思い切った財政措置をとることを求めるものです。
第2は、事業の精査、経費節減の努力が不十分であることです。
この予算案によれば、平成27年度末の起債(借金)残高見込みは約173億円であり、全額交付税措置される臨時財政対策債を除いても約114億円です。
町民1人あたりにすれば約44万円と言う少なくない額です。
事業の精査、経費節減の必要性を感じますが、新年度の事業を見れば、それが不十分だと感じる点があります。
新規事業のうち、2つの事業について述べます。
勝山地区公民館建設に1億3130万円が計上されていますが、繰越明許となった土地購入費の4098万円と合わせて約1億7000万円の予算となっています。
しかし、当初の基本計画では、6000万円程度の予算を見込んでいたはずです。
当初予定になかった土地購入を行うこと、面積を70坪から106坪に拡大することなどが大幅予算増の原因です。
予算特別委員会では、「町民要望にもとづいた変更」「議会にも説明してきた」などの趣旨の答弁がありました。
しかし、町民からも議会からも、事業のすすめ方の改善や事業内容の精査などを求める声が出ていました。
それらの声を軽視してすすめてきたこと、そもそも、当初の基本計画から3倍もの予算に変更することは、事業のすすめ方として適切とは思えません。
八木崎公園改修実施設計委託費が2000万円計上されています。
また、本会議での答弁では、工事費を3億円程度見込んでいるということでした。
かなり多額の予算を投じる事業となりますが、議会や町民のみなさんに、基本計画や事業内容が十分に明らかにされていません。
予算特別委員会で、事業内容について質問しても「芝生化を行う」など、十分な説明はありませんでした。
また、費用対効果について質問しても「多くの観光客が訪れる公園だから」など、答弁はあいまいなものでした。
町民や議会への説明と意見聴取、費用対効果などの検証など、事業の精査を十分に行うことを求めます。
「財源は、合併特例事業債を活用するから」という説明もありました。
合併特例事業債は、事業費の国庫補助分などを除いた額の95%に充当でき、返済額の7割が交付税として手当てされるもので、有効に活用すべきものです。
しかし、返済額の3割を町が負担しなければならないこと、有利とはいえ借金であることから、慎重な活用を求めるものです。
最後に、事業や政策の決定の過程に、早い段階から町民が参加するしくみづくりが必要だということを述べたいと思います。
予算特別委員会総括質疑でも少し触れましたが、予算説明のなかで、新規事業において、基本計画や設計図が示されないばかりか、事業内容の説明も十分になされているとは思えません。
議会にも説明が十分でないのですから、町民に対しても説明が不十分です。
職員の削減を行ってきたことなどにより、十分な対応が困難だと思います。
しかし、たとえば、新しい事業を検討する場合は、基本計画や検討状況などについて議会に説明し、その概要を広報やホームページで公開する、などの取り組みは検討できるのではないでしょうか。
もちろん、私自身も、議員として、より多くの町民のみなさんが政策決定に参加できるように、町民のみなさんの声が政治に反映されるように、また、政治の中身が町民のみなさんに見えるように、今後も努力する決意です。
以上で討論を終わります。
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